居場所を手にできず戦力外…ヘタフェ退団確実、柴崎岳はどこへ行く?【番記者コラム】

ロシア・ワールドカップは、柴崎岳にとっては完璧なショーケースであるように思われた。ヘタフェ加入シーズンの昨季は、ヘタフェと選手本人にとって期待していたようなものにならず、それでもクラブ側は彼のW杯の活躍を受けて良い値段で売却できることを見込んでいた。だがしかし、結果としてその思惑は外れてしまう。柴崎はリーガ・エスパニョーラでプレーし続けることを望み、一方のヘタフェはブンデスリーガからしか興味深いオファーを受け取らなかった。


そうして迎えたリーガ開幕節、敵地サンティアゴ・ベルナベウでのレアル・マドリー戦で、ヘタフェ指揮官ホセ・ボルダラスは、柴崎を先発で起用した。ベルナベウという舞台が、日本代表MFを展示する新たなショーケースとして理想的であったためだ。クリスティアーノ・ロナウド退団で揺れ続けていたレアル・マドリー相手に、柴崎はヘタフェの中でも傑出したパフォーマンスを見せたが、しかし残念ながら他クラブへのアピールにはつながらなかった。ヘタフェのクラブオフィスにある電話は一切鳴ることなく、移籍市場はそのまま閉鎖。そうして柴崎は、ほぼ戦力外同様の扱いを受けることになった。おそらく、彼にとって今季最も幸せな日々であっただろうアジアカップに参加するまで、リーガにおける出場数はわずか2試合(スタメン1試合、途中出場1試合)にとどまったのだった。

つづく

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190527-00010011-goal-soccより