エスカレーターの片側歩行 なぜやめられないのか

 通勤・通学ラッシュの時間帯になると、混雑する駅や、週末の百貨店のエスカレーター。どんなに混んでいても、歩いて昇る人のために片側を空ける場合が多い。だが、歩いて昇る人が追い抜きざまに他の人と接触して転落などの事故が起きる危険が大きい。鉄道各社などは2列で立ち止まって乗るように呼びかけているが、あまり定着していない。なぜだろうか。


 平日の夕方、南海電鉄難波駅(大阪市中央区)のエスカレーター前には、人だかりができていた。本来は2列に並んで乗るところを、歩いて昇る人のために左側のスペースを空け、右側に一列に並ぶからだ。大阪府東大阪市の男子大学生(20)は「利用者には急ぐ人と急がない人が両方いるから、片側を空ける方が合理的だ」と話す。


 一般社団法人日本エレベーター協会が平成30年度にインターネット上で行ったアンケートでは、「エスカレーターを歩行することがある」と回答したのは81・8%を占める。歩く人が多いから、おのずと片側を空けて乗る人も多い。


 担当者は「エスカレーター上で歩くと、他の人と接触して転落することもあり、非常に危険だ」と訴える。

つづく

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190523-00000523-san-sociより